先週、新年度から始まる生駒市の新たな受動喫煙対策が、全国ニュースで採り上げられていました。
奈良県生駒市
市役所の庁舎は5階建てで、食堂が入る地下1階の駐車場の一角に職員用の喫煙場所がある。田中良成・人事課長は「食事後、喫煙した職員がエレベーターで職場に戻ることが多く、それを防ぐのが狙い。市民に協力を求める以上、職員が率先して受動喫煙防止に取り組みたい」と話している。
たばこの健康被害防止に力を入れている同市は、喫煙する職員との個別相談に応じ、禁煙外来を紹介するなどの取り組みもしている。【熊谷仁志】
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皆様はこの取り組みについて、どういうご意見をお持ちになりますか?
たばこに対する考え方、もっと言えば「好きか嫌いか」によって恐らく大きく意見が分かれるでしょう。
しかし日本において、たばこは合法な嗜好品ですから、ここは純粋に「受動喫煙によって健康被害を与えるレベルなのかどうか」という見地から議論をすべきだと私は考えます。
調べてみると、シックハウス症候群の原因の一つである「総揮発性有機化合物」(TVOC)が喫煙によって高まるそうです。ただ、このTVOCは通常の息にも一定含まれており、確かに喫煙直後は急激に上がりますが、3分後には通常の2倍未満に一気に下がるとのこと。この数値のTVOCで、明確に健康被害を与えるレベルなのか甚だ疑問です。
「密室でのたばこ臭が耐えられない」という意見がネットで散見されますが、それはまさに「好き嫌い」の話で、それを言い出すと強烈な香水や化粧品類の香り、果ては体臭まで議論や批判の対象になってしまうのではないでしょうか。
今回の禁止措置によって、車椅子を使用していたり、足の怪我でエレベーターを使わざるを得ない職員の方が、生駒市では実質的に喫煙禁止となります。繰り返しになりますが、そこまでして食い止めるべき健康被害が本当に存在するのか、科学的にさらに検証すべきだと考えます。
以前から私が指摘してきた「イメージ優先のパフォーマンス行政」が、今回の件にも見受けられてなりません。
もっと他に、やるべきことがあるのではないでしょうか?
小紫市長が就任して早3年。このブログで何度も書いてきた「生駒市立病院の問題」や「学研高山第2工区の問題」など、生駒市が抱える本質的な課題に遅々として手をつけられていないことを覆い隠すために、パフォーマンスに走っているように見えるのは私だけでしょうか。
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砂付近 (日曜日, 02 6月 2019 16:17)
過剰な政策だとは思いません。むしろ今まで喫煙は甘やかされてきました。
そもそも車椅子だったり歩けないくせにタバコ吸う人いたらそっちのほうがおかしいので。
さかもと大輔 (日曜日, 02 6月 2019 17:40)
>砂付近さん
「車椅子だったり歩けないくせにタバコ吸う人いたらそっちのほうがおかしいので」というコメントは看過できません。
車椅子の方や歩けない方でも、喫煙が特段の害を与えない健康状態の場合、合法的な嗜好品を楽しむ権利は同じようにあるはずです。
そういう発言をするあなたの方が余程「おかしい」ですよ。